入院と二人の関係
最初に主治医に紹介された病院は、
とても素敵な病院だったけれど、
入院を断られました。
理由は「乖離があるから」というものでした。
確かに、個室でカードキーがあり、
プライバシーの保たれる病院ではあるものの、
そうした病院の性質上、乖離がある人に何かあったら、
「助けることができない」
と言うのがその理由でした。

私の場合は乖離の頻度は非常に低くて、
人から大声で怒鳴られない限り、乖離することはないのです。

その点も、うちの主治医は強く伝えたらしいのだけれど、
このような結果になり、
その病院のケースワーカーさんと話をしてもらちが明かず、
主治医と改めて話した結果、
「そんな腰の引けた病院で嫌な思いをするくらいなら、
 もっとちゃんと治療体制の整った、環境の良い病院に、
 入院した方が良いよ」
と言われ、実際その通りだと思い、
数カ所の病院を教えてもらった。
どこも、最初に紹介された病院よりは値段も高く、
(個室希望だからだけれど)
確かにいかにも「病院」という風情ではある。
ただ、個室であれば、嫌なら他の人に会わずに済むし……。

そう決めた直後に、最初に電話した病院の、
医療統括担当の医師から電話があり、
「隣に閉鎖病棟の病院があるからそこに入院したらどうですか」
とのたまった。
私は休養入院をするだけで、
閉鎖にはいるほど症状が重いわけでもない。
物事の性質を全く判っていないそんな医師のいる病院には、
絶対入院したくないと思った。

これが単なる「ストレスケア」だったら、
安くて勧められるかも知れないけれど、
医療目的としてはどうかなと思う。

それで、主治医が紹介してくれた病院のホームページを回る。
意外に見にくいところが多くて、
入院する施設の内容が判らない病院もあったり。

いろんなショックで、精神的にもかなり不安定になっていることもあり、
夕飯時でおなかが空いている相方に、
お腹空かないのかとかいろいろ言われているうち、
私は泣き疲れて眠ってしまい、
途中で相方は「1人で食事に行ってくる」と出かけていった。

目が覚めると、10時前。
自分もおなかが空いていたから、
トウモロコシなんか食べてそれで済ます。
しばらく紹介してもらった病院のサイトをまた見直したりしてみるものの、
相方は一向に返ってくることがなく、
ただ、心細かったので、どこにいるのか知りたくて携帯に電話を掛けた。

電話を何度ならしても出ず、
電波状態が悪いのか途中でつながらなくなる。
メイルすら時々送れなくなったりする。
こんなに鳴らして気がつかないのは、
よほど騒がしいところにいるんだろうと思い、
思い当たる店数軒に電話をかけるも、彼はいない。

しばらくして、やっと電話がつながり、
連絡が取れたものの、本人はまだ飲んでいたかったのか、
帰ってきて欲しいと伝えたらとても嫌そうに返事をした。

そして帰ってくるなり、長い長い喧嘩の始まり。
外で飲む飲まないということ以外の、
全く関係のないことまでずるずると話は長引き、
最初のきっかけを見失ったまま話は続き、
(まあ喧嘩なんてそんな物だろうけれど)
何時間話していただろう。
最終的に、いくつかの約束事をして終了。
携帯電話は手元に置いておいて欲しいとか、
そんな小さなことではあるのだけれどね。

私が泣き疲れて寝たのを、彼は寝逃げしたのだと思っていたらしい。
毎回寝逃げするときは、薬を飲む前に、
「ちょっと薬飲んで寝るね」と毎回言っていたのに。
そういうことがなくなると、忘れちゃう物なんだなと思ったり。

入院費は、差額ベッド代を含めると高いのと、
保証金が必要になるので、相方に負担がかかる。
ごめんねと謝ると「それは謝らないでいい」と一言言った。
「その代わり着物のことは悪いと思って欲しいけど」だって。

私のストレス発散のひとつに買いものがあるのだけれど、
それはある種依存症的なものだったので、
(今はちゃんと買ったものは使うし、きちんと大事に着ているけど、
 依存症の時は罪の意識の方が大きくて使わないでしまってしまうのだ)
どんだけお金を使わされたか、という意識が彼は強いのだと思う。
でも、買った物は大切に手入れしながら着ているし、
最近は、出かけるときは必ず着物と言っても良いくらい、
着物を着ることが多くなったのも事実。
そして、その依存症的な具合が良くなるにつれ、
また、ジムに行き始めたことがきっかけで、
依存はある意味、運動に移行しているとも言える。
それは買いものするよりよっぽど健康的だ。
オークションも必要がなければ覗くことがなくなったし、
そういう意味では「迷惑のかからない依存」に移行できただけ、
進歩してきているとも言えると思う。
ジムに通うことを強く勧めてくれた友だちに感謝するほかない。
今や、キツイ運動を毎日しないと楽しくない、みたいな感じなので。


話は戻って、入院の話。

紹介された病院の中でひとつの病院のホームページをゆっくり見るうち、
その病院がとても魅力的に見えた。
全面禁煙で、喫煙者には禁煙パッチを使用したり、
病院の敷地内に大きな中庭があったり、
病室もとても静かで清潔そうな雰囲気だった。
しかも、保険適用のカウンセリングもある。
ちょっと必要性を感じていただけに、これもとてもありがたいと思った。

その病院がいいんじゃないかと思って、
今朝電話をしてみた。

朝で忙しいから、受付の人の対応は冷たかったけれど、
ケースワーカーさんは親切に対応してくれた。
どういう事情なのか汲んでくれて、
クリニック側からの連絡があった上でご連絡します、
と言う風に言われた。

それで、クリニックの先生に電話をするとすぐに対応をしてくれて、
空いているベッドがあるかどうか確認してくれた。
今は満床で、6人部屋のみ空きがある、ということで、
個室の空きは9月中旬から。

先生に訊いてみた。
「すぐに入院できる病院が良いですか?
 それともその病院の空きを待った方がいいですか?
 昨日話し合って、旦那さんの方が先に旅行に行くように、
 スケジュールを調整するという方法もあると、
 彼は昨日言っていたんですけれど」と。

「それはあなたたち二人の関係もあるし、
 あなたがどこまで耐えられるか、と言うこともあると思うけれど、
 もし旦那さんの都合が付くのなら、待った方が良いかもしれない。
 乖離とか希死念慮うんぬんということは強く言わず、
 ともかく二人を離しておかないといけないから、
 というのを理由に休養入院をと先方にも話してあるから。
 キャンセルもできるからとりあえず予約しておこう。」
と先生は言った。

どこまで耐えられるか。

確かにそうかも知れない。
毎日、愛されたい対象は恐怖の対象だと感じながら暮らしていくのは、
私が子供の頃とまるっきり同じ状況であって、
下手をすると精神状態が悪化するおそれが強いだけに、
あまり長い期間、彼と一緒にいるのは、
今の時点では危険だとも言えるのだ。

彼にそう話すと、
「俺が先に旅行に行けばいいってことでしょ」
といって、また寝息を立ててしまった。

気にはしてくれているものの、引っかかる言い方。
何でそういう言い方になるんだろうと、
少し思いながら、とりあえず決まったのだから、
それまで頑張ろうという気持ちにはなれた。

家のことなんて、この数日の疲れで、
しばらくできないだろうけどね。
ビリーはできるのに(依存対象だから(笑))。

月半ばまで、とりあえず仕事がある。
今週末の試飲会や、
月半ばの校了。
それが片付くまえに、
お休みします、と言ってしまえばいいだけの話だ。


今日は仕事。
今日中にあげてしまわないといけない仕事があるから、
それだけ先にやってしまおう。


エスプレッソマシンは洗っていないから、
きれいに洗ってカプチーノを作って、まずは仕事。

頑張らなくちゃ。休養入院というニンジンを鼻先に。

テーマ:病気と付き合いながらの生活 - ジャンル:心と身体

【2007/08/30 10:33】 | 闘病関連 | トラックバック(0) | コメント(1)
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日々のよしなしごと、そして闘病記録。

プロフィール

Author:磯村梨絵子
料理やお酒を生業とする、PTSD・依存症と闘うACサバイバー。現在鬱病を合併しているので、ゆっくりとしたペースで仕事や日常のことをこなしつつ病気と闘っています。
生来の凝り性のためかかなり多趣味。こいつが依存症に拍車を掛けていたり。現在は病院とカウンセリング、バッチフラワーレメディなどを取り入れて治療をしています。
依存の対象は心の病が大きな問題になるまでもいろいろと変遷しています。子供の頃からお小遣いをもらうとすぐに使い切ってしまうのは普通のことで、中学生の時には軽度の摂食障害なども経験しています。買い物依存は長年対象を変えてずっと続いている大きな問題のひとつです。
家族は相方とミニうさぎとオカメインコ。静かな環境に引っ越して、ガーデニングなどしながら、マイペースに自分と向き合っています。
日々のことや闘病のこと、いろいろと思うことなど書いていこうと思います。



ちょっと便利なサイト。
ネットショッピングする人には欠かせないポイントサイト。私も愛用しております(笑)。


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